唐草図鑑

『博物誌』

大プリニウス
Gaius Plinius Secundus

Front page of Plinius maior's Naturalis Historia

『博物誌』(Naturalis Historia)
1世紀ローマの博物学者、政治家プリニウスが著した書。 全37巻
アマゾンのレビューに 「決して高くないローマ時代の百科事典」とありますが、
いや、お高いですよ(^^ゞ・・
でも買いました。



↑(古いページを埋め込んでいます)
澁澤龍彦(Wikipedia)、1928-1987
渋澤龍彦からプリニウスを知ったという方も多い」…
→渋澤龍彦の本:「唐草物語」「私のプリニウス」

me澁澤龍彦好みの怪物は以下の感じ
でも、怪物はプリニウスの「博物」の本の一部分です・・
澁澤龍彦好みの怪物
アピス(Apis)エジプトの神牛 スフィンクス(Sphinx) 毛が褐色で胸に一対の乳房がある獣。 ドラゴン(Draco) トリトン(Triton 半人半魚の姿をした海神。 ネレイス(Nereis) 半人半魚の姿をした海の精霊。 バシリスク(Basiliscus)) フェニックス(Phoenix) アラビアに生息し、大きさは鷲ぐらいで、頸まわりは金色、尾は青く、薔薇色の毛が点々と混ざり、体は紫。(第10巻第2(2)章第3 - 5節) ペガサス(Pegasus) エチオピアに生息する翼の生えた角を持つ馬。(第8巻第30(21)章第72節、第10巻第70(49)章第136節) ユニコーン(Monoceros) インドに生息し、馬の体、鹿の頭、象の肢、猪の尾を持ち、額の中央に黒く、長い一本の角が生えている獰猛な獣。(第8巻第31(21)章第76節)

聖なる森または怪物公園(ボマルツォ)


澁澤の跡を慕って(?)怪獣公園(ボマルツォ)に遠征してきました(20170613)
『澁澤龍彦のイタリア紀行』やマリオ・プラーツの「ローマ百景」にもあったので、ここに行こうと大変苦労したのだが、 何か拍子抜け・・
もはや、家族連れで車で行く公園のようなものになっていたのだった・・ 
全てが風化して、奇想とも驚異ともあまり感じられない平和な公園であった。
写真は、二股のセイレーン・・

WEB検索 プリニウスの世界:プリニウスの博物誌他の文献案内←残念、なくなっていました(20180430チェック)

Wikiソースの原文がある。(20200531チェック) 
Gaius Plinius Secundus Naturalis Historia77 - 78 p.Ch.n.
la.wikisource.org/Naturalis_Historia 


【目次】
《第1巻》
  第1巻(序文/2巻以降の内容目録と典拠著作家の一覧表)
  第2巻(宇宙の構成/惑星の運動/諸現象 ほか)
  第3~6巻(都市/種族/山河/湖沼/海島 ほか)
  第7巻(人間の探究/運命/寿命/死/文字/武器/時代 ほか)
  第8~11巻(動物と人間の体の構造と器官 ほか)
《第2巻》
  第12~17巻(各種の香木・木材をはじめ人間生活に有用な樹木の栽培法
   /ブドウ栽培とブドウ酒/香料/パピルス紙/飲酒/木製家具 ほか)
  第18・19巻(各種穀物・植物・野菜の栽培法/食生活/農業 ほか)
  第20~25巻(薬用植物の薬効/製薬処方/医学知識 ほか)
《第3巻》
  第26・27巻(薬剤と効用/病気の増加と医科の堕落)
  第28~32巻(動物から得られる薬剤とその効用/種々の病気に対する治療法
   /医学の起源と発達/医者に対する不信感/占い/通信/魔術)
  第33~37巻(貴金属・各種金属の採掘法と薬効/貨幣/絵画/建造物)

また、以下に 「BOOK」データベースの 内容を転記しておきます。 

『プリニウスの博物誌』–プリニウス (著), 中野 定雄, 中野 里美, 中野 美代 (著) 雄山閣出版;原著37巻訳書全3巻
(1986/6刊)・・・ 2007/4/02購入

→ 縮刷版
現存する世界最古の百科全書を完訳。驚くべき古典文化を知る無限の宝庫。日本翻訳出版文化賞に輝いた画期的訳業、復刊。

『プリニウスの博物誌 縮刷版』(全6巻+別巻1)雄山閣; (2012/05)
内容(「BOOK」データベースより)

「第1巻―巻頭に、のちにローマ皇帝となったティトゥスに献じた序文、及び2巻以降の内容の目録と典拠作家の一覧。
「第2巻」―宇宙の構成、諸惑星の運動、太陽、月、彗星、風、雷、地球、地震、島、湖、海、火山など、当時の学問の総まとめ。蝕による地球・月・太陽の大きさとその関係、惑星の運動、潮汐現象などの記述は相当水準が高い。また気象や天体の変化をどう占ったかなど興味深い知識に満ちている。
「第3~6巻」―西はスペインから地中海周辺、北はイギリス、南はナイル上流、東は黒海・カスピ海周辺、中央アジア、アラビア、ペルシャ、インド、中国に及ぶ広範囲な地域の、都市、種族、山、河、海、湖沼、島などについての詳細な地誌。特にローマの支配圏についての記述は精緻である
「第7巻」―重要な手紙4通や同時に口述したカエサルの精神力、ポンペイウスやカトーの業績、不幸な晩年を送ったアウグストゥスの運命など、数々のエピソードをまじえながら“人間”そのものを探求した巻。出産、天才、偉人、運命、寿命、死について、また文字や武器、時計の発達、ひげそりの風習などの克明な記述から当時の生活が浮び上がってくる。
「第8~11巻」―陸棲動物、水棲動物、鳥類、昆虫、人間の体の構造と器官について詳細に記している、特に人間と関係の深いゾウ、ライオン、イルカ、イヌ、ミツバチなどの記述は微細で、当時の動物の扱い方、考え方がわかる。またガチョウの肝などのぜいたくな食物、カタツムリやウナギの養殖、染料をとるムラサキ貝、真珠とそれにまつわる話などは今日でも興味深い。日本翻訳出版文化賞受賞作。
「第12~17巻」は樹木についての巻。コクタン、コショウ、シナモン、綿の木など外国産の樹木、各種の香木、リンゴ、ザクロ、イチジク、オリーブなどの果樹、樹脂、カシやブナ、カエデ、シトロンなどの木材をはじめ人間生活に有用な木々について述べている。その他にも樹木の栽培法、果樹園の管理の仕方について、香料のつくり方、パピルス紙の歴史、飲酒の習慣のはじまり、ぜいたくな木製家具、花冠や花輪をつくる植物など、樹木に関わる多種多様な知識が披瀝されている。
「第18巻」ではコムギ、オオムギ、インゲンなどの各種穀物の性質と、ローマにおける農業の基本理念、農耕方法、農場経営、農業と天文の関係などについて具体的に記述している。
「第19巻」は前巻に続き〈繊維植物・菜園植物〉の農耕方法とその農園経営について。具体的栽培法はもちろん害虫防除や灌水法、さらに繊維植物を布にする製法まで内容が多岐に広がっている。
「第20~25巻」は、各種の野菜・草花・穀物・果実・樹木などあらゆる種類の植物の薬物的効用について。ギリシア時代からキャベツが胃や頭痛など様々な症状によく効いたなど、何がどんな病気・症状に効くか、薬の作り方、処方の仕方など詳細に記述。迷信や伝承によるものも多いが、当時の医薬知識の総体がわかる。『博物誌』37巻中8巻が植物の薬効にあてられており、プリニウスが最も力を入れた箇所とも言える。その一部は「プリニウス医学」として中世ヨーロッパに普及した。


→『プリニウス博物誌 植物薬剤篇』– 八坂書房; 新装版 (2009/4/1) 大槻 真一郎 (編集)

→プリニウスの入門書
古代へのいざない』―プリニウスの博物誌“縮刷版”別巻〈1〉 – 2013/9/1 H.N. ウェザーレッド (著), 中野 里美 (翻訳)

me 怪物イメージ
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