 最古のコリント式円柱については、リーグル(fig.117)が、「現存しない最古の円柱」として「フィガリア円柱」の復元図を挙げていた。これは「フィガリア」は古代都市で、現在の地名がバッサイということで、新潮世界美術辞典で「バーッサイのアポロ-ン神殿のナオスの奥中央の一基のコリント式柱頭はアカンサスを柱頭に用いた最初の例とされている。」と記述されるものと同じものであった。
最古のコリント式円柱については、リーグル(fig.117)が、「現存しない最古の円柱」として「フィガリア円柱」の復元図を挙げていた。これは「フィガリア」は古代都市で、現在の地名がバッサイということで、新潮世界美術辞典で「バーッサイのアポロ-ン神殿のナオスの奥中央の一基のコリント式柱頭はアカンサスを柱頭に用いた最初の例とされている。」と記述されるものと同じものであった。 この神殿はドーリア式、イオニア式、コリント式の3つのギリシャ建築様式が一つになっているという点で、異例なものである。 ドーリア式の円柱は外周を取り巻いており、イオニア式はポーチを支えるのに用いられ、コリント式は内部の本殿に用いられるという形で、各様式が異なる部位に用いられた。なお、この神殿に残るコリント式の柱頭は、現存最古のものである。
(Wikipedia20151012閲覧)出典はThe Temple of Epicurean Apollo Hellenic Ministry of Cultureとしている。
フィガリアPhigalia ギリシアのアルカディア地方の古代都市。城壁の跡と神殿の遺構が発見されており、なかでも1000メートルを超す山頂にある、アポロン・エピクリオス神殿跡が名高い。現代の地名にちなんで「バッサイの神殿」と通称される。この地で採石された石灰岩を用いたドーリス式のぺリプテロス(周柱式)で、彫刻装飾にのみ大理石が使われている。パウサニアスの『ギリシア案内記』によると、イクティノスの設計になると言われ、内室と奥の神室の境界には、現在知られる最古のコリント式円柱が用いられていた。(世界美術大事典)
 辞典記述では、現在知られている最古のものということで、現存とは言っていないようだ。
辞典記述では、現在知られている最古のものということで、現存とは言っていないようだ。"Cut-out section showing the position if the architectural and sculptural components of the Temple of Apollo Epikourios at Bassae (Greece), about 420-400 BC, British Museum (14237115696)" by Carole Raddato from FRANKFURT, Germany - Cut-out section showing the position if the architectural and sculptural components of the Temple of Apollo Epikourios at Bassae (Greece), about 420-400 BC, British Museum.
リーグル「美術様式論」p247 (再掲)
 
 
図117 フィガリア柱頭(線描模写図)スタッケルベルグの復元図
(Stackelberg Apollotempel zu Bassae S.44)

このページをまとめると、リーグルが、「現存しない最古の円柱」として「フィガリア円柱」の復元図を挙げていたが、これは「フィガリア」は古代都市で、現在の地名がバッサイということで、新潮世界美術辞典で「バーッサイのアポロ-ン神殿のナオスの奥中央の一基のコリント式柱頭はアカンサスを柱頭に用いた最初の例とされている。」と記述されるものと同じものであった。
Wikipedia(20151013閲覧)では、そのバッサイ神殿の柱頭は「現存最古のコリント式柱頭である」という記述になっているが、
現存しているかは確認できなかった。
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