生命の木 聖樹

レバノン杉


レバノン国旗
国旗にも描かれているレバノンの象徴


杉 シダーCedar

杉 学名:Cryptomeria japonica(クリプトメリア・ヤポニカ)
日本固有の木


ウエスタンレッドシダー(カナダ杉) 学名:Thujaplicata
ヒノキ科、ネズコ属
インディアンが「生命の木」とよぶ

レバノン杉 学名:Cedrus Libani
香柏   マツ科・トルコ西部原産
数千年前のフェニキア文明を育てた
ソロモン神殿や古代の聖者の像、ミイラの棺に使用されている、
古代社会では神聖な木として尊ばれていた。 永遠の象徴。

国産の木(古代エジプト)

樹名
ナツメヤシ まっすぐに伸びる背の高い木で
⇒繊維が荒くあまり良質ではない
イチジク 太陽神ラーが誕生する東の門に
イチジクの樹が2本立っていると信じられ
神聖視されていた
実が女性の乳首に似ていて、
実をもぎ取った切り口から乳のような白い樹液が出る
⇒ハトホル女神やイシス女神と結びつけられ、
木と女神が同化した姿がしばしば壁画に
イチジクの木の棺
⇒女神の体内と同じ神聖な場所
紀元園1300年ごろ
センネジェムの墓(ルクソール西岸)
アカシア 大木ではない
ウシャプティなどの細工物に用いられた

輸入の木(古代エジプト)

古代エジプトでは、・・レバノン杉(マツ科 香珀)を輸入していた
(ほかに糸杉、コクタン、楡、モミ、オーク、イチイガシも)
国産はナツメヤシとイチジク、アカシア・・

文献※「 古代エジプト美術手帳(図説古代エジプト誌)」
松本弥 著(1959生 弥呂久1996年2月刊)

レバノン 古代フェニキア人の末裔
岐阜県くらいの大きさ
アルファベットの生みの親
最古の都市「シドン」の遺跡
レバノン杉Lebanon ceder クフ王の船
ツタンカーメン王の金張り人型棺
エジプトのピラミッドから発見された「太陽の舟」も
レバノン杉でできていた
腐食や昆虫に強く、材質が緻密で、まっすぐな木目をしており、
磨くとつやがつき、芳香性があった。
それは船材、建材、墓材、香油(ミイラの防腐剤)などに使用された
ミイラの防腐剤説は?→


詩篇

正しい者はナツメヤシの樹のように栄え
レバノンの香柏のように育つ

列王記


聖書の植物物語 中島 路可著
(鳥取大学名誉教授、理学博士)(ミルトス刊)
「彼(ソロモン王)が樹木について論じれば、
レバノン杉から石垣に生えるヒソプにまで及んだ」
(列王記上四・一三、新共同訳)
http://www.amateras.com/trip/lebanon/tripoli.htm#s2
ソロモン王が神殿を建てる時この杉を所望した
巨木、丈夫で腐りにくい
http://www.geocities.jp/gaironweb/10_1king/1king5-7.html
列王記第一 五〜七章 「神殿建設

「ギルガメシュ叙事詩」


http://www.jti.co.jp/JTI/environ/column/column_02.html

世界最古の文学(紀元前3500年ころ)
王が都の建造材としてレバノン杉を得るために、
森の神と壮絶な戦いを繰り広げる様子が語られている

5,000年まえ、メソポタミアのウルクに、ギルガメシュという王がいました。
彼は森の神フンババを殺してしまった。楔形文字で粘土板に書かれた、
ギルガメシュ叙事詩の1節です。死をまえにして、彼は嘆いたといいます。

「私はフンババの神と共に、無数の生きものの生命を奪ってしまった。
やがて森はなくなり…」


平凡社の百科事典でギルガメシュ叙事詩の項
杉の森の怪物フンババ、
野人エンキドゥ、
奥さんになりたがる美の女神イシュタル
・・・・・・
雑談

WEB 検索
http://www31.ocn.ne.jp/~ysino/koekisi1/page003.html
エジプト―外国人商人に依存―
たいへんくわしい(文献あり)

http://bigtree.pobox.ne.jp/world/lebanon/lebanon.html
高さ40m、幹周り10mにも
なる長身でたくましい樹に育つため、
大理石建築にはかかせない梁材であり、
腐敗や虫に強いという
実用性に大変優れた用材

レバノン杉にとって悲劇だったのは、
生育する地域が最古の文明と言われる、
エジプトとメソポタミアに挟まれた
土地であったこと。おまけに、
もともと森の少ない地方に
囲まれていたこと


http://members.jcom.home.ne.jp/tabibito5/syria3.htm

世界遺産バールベック遺跡

http://www.ne.jp/asahi/hikyo/yamaya/lebam.html
ビブロス遺跡
地中海を見下ろすビブロス遺跡は、7000年前から人が住み始め、
1984年に世界文化遺産に登録された
ビブロスのギリシャ名はパピルス、すなわち書物を表し、
バイブル(聖書)の語源ともなった。
ここは世界で最も歴史の古い都市国家が存在していた

http://www.min-on.or.jp/lebanon/main.html
中東のパリベイルート
http://www.seinan-gu.ac.jp/rad/koba9009.html
※(?)
三賢人の贈り物『黄金・乳香・没薬』乳香・没薬は、植物からとれる樹脂

Frankincense and Myrrh
 
http://www.womenjapan.com/beauty/essential/myrrh.html

生薬歳時記
「乳香はカンラン科のニュウコウジュという木の樹脂が固まったもの、
西方でいうオリバナム
没薬のほうも、ごく近い種類の木の樹脂が固まったもの、
「ミルラ」を「没薬」と呼んだ
没薬の原語に当たるミルラがなまって、「ミイラ」としして日本語化
ミルラ(Myrrh)は、ヘブライ語の「mor」、
アラビア語の「murr」から来ていると言われ、
どちらも「苦い」という意味
http://www5b.biglobe.ne.jp/~moonover/bekkan/mummy/1.htm

没薬は、アラビア西南部とソマリアに生育する
バルサモデンドロン属を主とする芳香ゴム樹脂
Commiphora myrrha/molmol
カンラン科

ミルラの精油、和名は「没薬」。
古代エジプト時代から薬効が認められ、
ミイラ作りや化粧品などにも使用されていた。

ミイラは漢字で「木乃伊」と書き、オランダ語 mummie の漢訳語

http://park.ruru.ne.jp/minie/rekishi3.htm
「乳香」は太陽神ラーに捧げる供物

King Tut Mummy Scanned for Clues
ツタンカーメンのミイラをCT scan 中(2005年1月)
http://www.wired.com/news/

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