Aguila de S.Juan Iglesia de San Manuel y San Benito (Madrid)
最後の晩餐図に登場する人々は全員殉教したと思っていたのだが、キリストの隣でキリストに頭をもたれかけさせているヨハネだけは、エフェソスで天寿を全うしたともいう・・そうだったのだろうか?
下は峻厳な老人イメージだが、あるいはこれはめずらしい?
photo byM.N.20170531
福音書記者ヨハネの持物は、蛇の入った聖杯(すなわち毒杯)というが、鷲のシンボルの方が目につく・・・また、
「イエスの愛しておられた弟子」(=ヨハネ?)が誰にせよ、
この人物は
少年(あるいは女性)と想像されている、とwikipediaにある。
ここら辺よくわからないのだが、この人物がまた「黙示録」を書いたというのもよくわからない・・
余りに人物像に幅が有りすぎるように思える。
教会では伝統的には『ヨハネによる福音書』、『ヨハネの手紙一』、『ヨハネの手紙二』、『ヨハネの手紙三』、『ヨハネの黙示録』が使徒ヨハネによって書かれたとされてきたが、高等批評の影響を受ける近代聖書学ではそのような見解を支持しない学者が多い。
ただし、保守的な立場では今も伝統的な理解が保持される。
なるほど・・・「現代のより高い批判的な学者は、使徒ヨハネ、伝道者ヨハネ、パトモスのヨハネが3人の別々の個人である可能性」を上げました(en.wikipedia.org)
使徒の中で最年少で生き残ったと「伝統的に信じられて」いて、墓はエフェソス Ephesus,Turkey.にあるという・・
ヨハネおよび『ヨハネの福音書』はしばしば鷲のシンボルであらわされる。これは『エゼキエル書』1:10に登場する四つの生き物に由来し、それぞれ四人の福音記者と福音書にあてはめられている。(ja.wikipedia)
ギルランダイオの最後の晩餐図は、土産物売り場の壁面にあったので驚いた。
サン・マルコSan Marco,道院 (Firenzeフィレンツェ)Photo byM.N.20190611
GHIRLANDAIO, Domenico
(1449~1494 )
Last Supper, c. 1486(400x810cm)
Saint Jean l'évangéliste, miniature extrait
des Grandes Heures d'Anne de Bretagne, Reine de France (1477-1514).
右上の怪物がヨハネの黙示録の主役・・
インク壺を持つ鷲がいるが蛇は見当たらない・・・
John the Evangelistヨハネの持物:
彼の著作を暗示する書物または巻物、
嘴でペンまたは角製インク壺をくわえることもある鷲(→四福音書記者)、
蛇の現れ出る杯(エフェソスのディアナ神殿の祭司が毒杯を与え、「信仰の力を示したければ飲み干してみよ」と迫った。害を受けずに生き続けた)
→持物としての蛇
釜(『黄金伝説』によれば、煮えたぎる油の窯に投げ込まれたが、無傷で出てきて、若がえりさえした)
棕櫚(もともとは聖母マリアの持物だが、臨終の際にヨハネに手渡した)
(ジェームズ・ホール『西洋美術解読事典』p360-361)
Four Evangelists
Aachen Gospels
folio 13r
Date circa 820
Medium
Deutsch: Miniatur auf Pergament
Dimensions 21.7 × 30 cm
Saint Andrew the apostle with Saint John the Evangelist
and a city behind. Etching. Iconographic Collections
棕櫚と本を持つ
再掲するとジェームズ・ホール『西洋美術解読事典』に「
棕櫚(もともとは聖母マリアの持物だが、臨終の際にヨハネに手渡した)」とあったが、ド・フリースの「イメージ・シンボル事典」の棕櫚の項(p481)にはこれはなかった。
ただシュロの葉は筆記用具として用いられた、というあたりが本やインク壺に関連していそうに思える。
※マリアが手渡した話は『キリスト教美術図典』(柳・中森)にはある、(p380)
中世の絵画、彫刻、文学の作品では、聖ヨハネはしばしば両性的または女性化された方法で提示される。「非常に感情的な献身のスタイル(en.wikipedia)
St John the Apostle by Jacques Bellange
A Northern Mannerist portrayal of Saint John the Apostle
by Jacques Bellange (c. 1575–1616),
Rubens apostel johannes grt
Peter Paul Rubens (1577–1640)
最後に使徒ヨハネの持物として、「黙示録」関連を見る、やはり鷲がいます・・
『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』のヨハネ
Saint John on Patmos
[『ベリー公のいとも豪華なる時祷書(Très Riches Heures du Duc de Berry)』に描かれた、パトモス島の福音書記者ヨハネの図。王座の周りを四人の熾天使(セラフィム)が囲み、純粋をあらわす白いローブに身を包む24人の長老が両側に座る。彼らは金の冠を頭に被っている。黙示録では24人の長老の正体を明示してはいないが、伝統的にヤコブの12人の息子とイエスの12人の使徒とされていた。 ]
→黙示録の獣2015k/apocalypsis.html
◆使徒ヨハネの絵画14点。十二使徒であり福音書記ともされる、キリストの愛弟子
→http://mementmori-art.com/
◆ロイヤリティフリーのイラスト/ベクター画像118点
→https://www.gettyimages.co.jp/
レオナルド・ダ・ヴィンチのヨハネは使徒ヨハネではなく、洗礼者ヨハネ・・
ちなみに洗礼者ヨハネの持物は毛皮である。・・二重の蛇を体に巻いているわけではない。
→ orient/simoyama_kaunakes.html
LastModified: 2019年 …