唐草図鑑
聖樹聖獣文様

雄牛の角

エリダノス(川―時間)


エリダノス ラテン語の天文学写本 紀元1000年ごろ
(イメージの博物誌12 p31より )

Flora mit dem Füllhorn
これはポンペイの壁画 春の女神フローラで
フローラの持つ豊穣の角「コルヌコピア」は「羊の角」であるという・・
(「イメージシンボル事典」アト・ド・フリースでは、 ヒツジは、「春をあらわす」とされる。)
(Wikipediaコルヌーコピアイ (ラテン語: Cornu Copiae)
ところでこのページのテーマ、エリダヌスが、しばしば持っているというのは「雄牛の角」であるという。
前者のはゼウスの由来で
他に ヘラクレスが河の神アケローオスと戦って、彼のどちらかの角をねじとったものから作られたという。
In another myth, the cornucopia was created when Heracles (Roman Hercules) wrestled with the river god Achelous and wrenched off one of his horns; river gods were sometimes depicted as horned

エリダノス【Ēridanos】


アイオンには, AionとAeon
クロノスにも、ChronosとCronos)
違うのであるが、 エリダノス【Ēridanos】とエリダヌスEridanusの方は・・・・
単なる表記のバリエーションということでよいようだ。
ここでのエリダノスは、[オケアノス・クロノス(時間)と、海の女神テティスの息子。]とされるが、
Family tree of the Greek godsギリシャの神々の系図 にはない。
クロノスとテティスの 3000 の息子、 Oceanid(オーケアニデス 水生の神)の一人ということのようだ。
ド・フリースの「イメージ・シンボル事典」には、
river 川の項に、川の化身とある。

ギリシア神話では、オケアノスとテティスの間にできた子ども達。
彼らは一般に立派なあごひげをたくわえ、髪が長く、アシで編んだ冠をかぶった尊敬すべき老人として描かれる。
byド・フリース

ちなみに、この事典では、oceanは、「地球を取り巻大きな川あるいは蛇」とある。)
(※ウロボロスの関連)


内的ー外的な出来事の絶えざる流れとして経験される時間は、古代では川として考えられた。
全ての川は男性像として描かれ、しばしば雄牛の角を持っていた
それがダイナミックな力を象徴していたからである。


左手にあるものは、私にはどうも雄牛の角のようには見えないが・・ (少し置いておくとして、)
右手で持つものは何であったか・・・河原に茂る、アシの冠のかわりにもつアシということだろうか?

ヴェルギリウスによれば、エリダノスは時のない国エリュシオン(※)から水を汲む
今でも現代人の夢の中で、時間はしばしば川として表現され、
古代の水時計や砂時計などの多くの時間測定器は物質の流れを測定に使っている。

by 「イメージの博物誌12 
時間‐過ぎ去る時と円環する時‐」 Time:rhythm and repose. 
マリー・ルイゼ・フォン・フランツ Marie-Louise von Franz/著
秋山さと子/訳 平凡社刊(1982/9))

クロノスのページ参照・・Wikipediaエリュシオン

(p31より以下引用)図3

内的・外的な出来事の絶えざる流れとして経験される時間は、古代では川として考えられた。
全ての河神は男性像として描かれ、しばしば雄牛の角を持っていた。
それがダイナミックな力を象徴していたからである。
ヴェルギリウスによれば、時のない至福の国エリュシオンから水を汲む。


http://en.wikipedia.org/wiki/River_god 河神の名ににエリダノスはない・・かろうじて星座名にあり

Wikipediaにある エリダノスは星座エリダヌス座

ギリシヤ神話に登場するエリダヌス川の名前が付けられている。「オリオン座」の左足の辺りから大きく蛇行しながら地平線までつづいている

WEB検索: http://ejje.weblio.jp/content/eridanus
エリダヌス座 (名詞)= Eridanus (constellation)
炉座と鯨座の近くで南半球の星座 (a constellation in the southern hemisphere near Fornax and Cetus)
Eridanus (astronomy) A large winter constellation of the northern sky. It lies near Orion and Cetus.
(Greek mythology) A mythical river of northern Europe, rich in amber. eridanus:

WEB検索:「デジタル大辞泉」
エリダノス【Ēridanos】 ギリシャ神話に出てくる川。極北あるいは西の果てにあると考えられていた。エリダヌス。


http://yumis.net/space/star/eri.htm


イアン リドパス Ian Ridpath (著), 山本 威一郎 (訳)
Ian Ridpat Star Tales
http://www.ianridpath.com/

In mythology, the Eridanus features in the story of Phaethon, son of the Sun-god Helios, who begged to be allowed to drive his father’s chariot across the sky. Reluctantly Helios agreed to the request, but warned Phaethon of the dangers he was facing. ‘Follow the track across the heavens where you will see my wheel marks’, Helios advised.



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雄牛の角とは・・(続きます)

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