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中国の神話・伝説 index

『中国の神話伝説』 を読む

me再掲 『中国の神話伝説』
(袁 珂著, 鈴木 博 訳– 青土社1993/4/1刊 執筆は1983年春節前夜 )
+白川静『中国の神話 』『神のかたち図鑑』 『中国シンボル・イメージ図典』

女媧のイメージ
(漢代)武梁祠石室の画像石拓本からのイメージ

me中国の神というとまず,蛇身の女媧が浮かぶのだが、白川静はこれを「竜形の女神」と言う。聖書の楽園の蛇、アダムの最初の妻といったものでなく、とにかく、中国の龍である。
しかしまた、その女媧の記述の直前に、ニ行ほどの説明、「人類のはじめは独り神であり、女神 女岐ジョキであった。」とある。『天問』10からの引用で「夫に合うことなくして、いづくにか九子を取る」(p19)

その名は、中国神話-wikipedia(閲覧日20260306)にはなく、また中国神話の図としては、女媧が挙げられている。その図はよくみうける、『中国古代書画鑑定組』(1907)のものである。 


Public domain, via Wikimedia Commons
Zhongguo hui hua quan ji (中国绘画全集). mid 8th century (Tang Dynasty)
​一九六七年出土在新疆吐鲁番阿斯塔那古墓
Zhongguo gu dai shu hua jian ding zu (中国古代书画鑑定组). 1997.

新疆維吾爾自治區博物院蔵

me『神のかたち図鑑』では 計4回この図がでてくるので少しがっかり。時代や文化によって神のかたちは異なる、という神話比較の項目立てについては了解した(女媧は神の部にも人間の部にあり)が、図鑑としてはいまいちで、本体(『神の文化史辞典』)のおまけ程度であったか・・

女媧

me白川静の女岐の解説後に、『天問』50として、「また、はじめて人を作ったものとしては女媧の説話がある」とつづく。また『天問』女岐の後は、洪水説話が歌われると。(p19-20)

「女岐」と(?女艾―wikipedia)にある意味は不明
『天問』―wikipedia) 「女岐無合 夫焉取九子」

女妈
中国の女媧は、天地がほころび たときに天を繕ったとする「女媧 補天」という神話でもよく知られ ている。また、黄土をこねて人類 を造ったとする人類創造の神話も 伝えられる。人間の顔を持つが、 蛇の体であるという。 (『神のかたち図鑑』 5 神 p182)

黄土

女媧と伏羲
中国神話では、女媧は配偶神な しに人類を創造し、世界を修復し た女神であったが、次第に伏羲の 妻という従属的な位置づけとなっ た。西王母は夫を持っていない。 (『神のかたち図鑑』 10 人間 p352) 

女媧と伏羲
中国神話の原初女神の女媧と原 初男神の伏羲は兄妹で夫婦であっ たとされ、ともに人面蛇体で交尾 する姿で描かれることが多い。(『神のかたち図鑑』での最後の図 10 人間 p445)

伏羲

伏羲
女媧と兄妹だが、洪水の後結婚 し人類を創造したと伝えられる。 また伏義単独では網を発明して人 間に漁猟を教えたり、火を起こし て肉を食べる術を発明したりと、 文化英雄としての神話が伝えられ る。女媧と同様に人の顔と蛇の体 で、二神の下半身が絡み合ったよ うに描かれることが多い。(『神のかたち図鑑』 5 神 p182)

 

me以上は『神のかたち図鑑』の同じ図に関連して書かれていたことであるが、本体の『神の文化史辞典』の方 参照します。

女妈 Nu-kua,Nuwa

  名前の意味
『説文』は媧という文字は「古の神女、 万物に化した者」とする。シェーファーは、媧は蝸(カタツムリ)、窩(くぼみ)、渦(かくれが)にも通じ、本来は窪地や水で削られてできた穴に隠れ、雨を司るカ タツムリ女神であった可能性を指摘する。

エドワード・H.シェーファー (著), 西脇 常記 (翻訳)『女―唐代文学における龍女と雨女 神女』(東海大学出版会1978年)
Edward H. Schafer(1913-1991)en.wikipedia   

me渦は「うず」「めぐるもの」でしょう。
カタツムリ? いやぁどうしてそうなるのか。その説は全くうなづけません。竜は水の神ですから。..
このタイトルから見て、唐代専門で、「本来の」(始原の)といわれると、西洋からの脚色された 誤解・強弁に思える。

概要
伏羲、神農とともに三皇(神話伝説上の古帝 王)の一人。彼女の名がはじめて現われる『楚辞』天 問では、始原の存在である女媧に体があるのは、誰が 制作したのかと問われている
『山海経』大 荒西経には、十人の神がいて、その名を「女端の腸」 というとある。また女媧が変身して神となり、道を横 切る形で栗広の野にいるとあり、恐らく女媧が蛇のよ うな神々を生んだということだろう。
また『淮南子』 説林訓には、黄帝が人間の男女を創造し、上駢が耳目 を、桑林が臂手を付けた時、女媧もまた七十回変身 してその作業に協力したとある。
『風俗通義』に至る と人類創造は女媧が黄色い土を捏ねて一人で成し遂 げたこととされている。
この他、人首(人頭・人面) 蛇身(蛇形・蛇軀)の伏義と並記され、交尾する姿で 描かれることによって、兄妹でありながら夫婦になっ たものとして婚姻制度の創始者とされたり、笙簧と呼 ばれる楽器を創案・創造することによって地上の安寧 ・繁栄に寄与したという神話が残されている。

キーワード 人類の起源、創造神、結婚、楽器
出典·参考文献
『楚辞』天問、『山海経』大荒西経、『世 本」作篇、「淮南子」説林、『風俗通義』魯の霊光殿賦 (『文選』所収)、『史記』三皇本紀等

meいやぁちょっと今後も参照すべきか迷います(;^_^A
「キーワード」設定はよいですが、少なすぎ・・・ 下のように天を繕う、蛇身の隠れもなき根源的な大女神・・、「図鑑」でなく「文化史」本体の方にその記載がないのが遺憾・・


女媧補天 山海経 第16 大荒西経

me イヴ・ヴォンフォアの『世界神話大事典』の方を参照すると、女媧は8ページほどに出てくる。 女媧の人類創造の話は「驚くべきことに、この神話は、『風俗通義』にしか出てこない」とある。たぶんあまりしられていない地方の伝承に過ぎなかったのであろう、と。(p1112)
比較的知られたほかの神話では、怪物共工(黒龍)の引き起こす被害の修復に介入する」と、 女媧補天の話がある。(『淮南子』)

中国には洪水と戦った2人の英雄がいるが,女媧はその 1人である。他の1人は禹で,彼は非常に有名な英雄 ある。禹は歴史家にはいわゆる水力学の技師のように考えら れているが,大地や山や聖なる川を修復した 神であったことは確かで,後に河神になった。
女媧と は,神話上、緊密なつながりがあったから,この女神 は禹の妻で,塗山の娘と同一視された。
M.K.(金光仁三郎)


 

me伏羲 でなく、禹の妻というので驚いた。


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