『中国の神話伝説』
(袁 珂著, 鈴木 博 訳– 青土社1993/4/1刊)
『中国の神話伝説』目次
|まえがき
| 序論篇|
| 開闢篇|
黄炎篇|
尭舜篇|
羿禹篇|
夏殷篇|
周秦篇|
|中国年表と漢籍 |
索引|
『中国の神話伝説』開闢篇第四章で、伏羲単独についてみました。(
fukki.html
上の2図(漢代の石刻図)を見て、女媧とのペアを外れると伏羲の持ち物が規矩準縄でないことが気になりましたが、さらに、伏羲を名のるとき、頭部に角を持つことについて、こちらで見てみたい。

古代中国の神で、頭部に角を持つ神というと、獣頭の神獣でない場合は、伏羲・神農だったと思う。

伏羲はを持ち、神農は草を噛む。
AIに聞くと
中国神話で人間の身体に角を持つ代表的な神として最も有名なのは「蚩尤(しゆう)」です。ほかにも、人面蛇身の「燭龍(しょくりゅう)」など、角(または龍のような頭部)を持つ角の生えた神々が伝わっています。
代表的な神の特徴は以下の通りです。
蚩尤(しゆう)特徴: 牛のような頭、人間の身体、鳥の蹄を持ち、頭に鋭い角を生やした荒ぶる神。役割: 伝説上の武器の製作者であり、主兵(戦争や金属の武器)の神。
」
燭龍(しょくりゅう)特徴: 人間の顔に、龍のような長い身体を持つ。角を生やしており、目を開ければ昼、閉じれば夜をもたらすと言われる。役割: 『山海経』に登場する鐘山の神。
中国神話の「三皇」 に数えられる神農(しんのう)と伏羲(ふくぎ)も、古くから角やそれに類する突起を持つ姿として伝えられています。それぞれの角の形状や、それが意味する背景は異なります。
1. 神農の角:農耕と牛の象徴神農は、中国神話において人々に農耕や医療(漢方薬)を伝えた神です。彼の最大の特徴は「人身牛首(じんしんぎゅうしゅ)」、つまり人間の身体に牛の頭部を持つ姿で描かれる点です。角の形状:牛そのものの角、または頭部に2つの大きな突起(角)がある姿として描かれます。
角の持つ意味:農耕(牛)との結びつき:古代中国において、牛は畑を耕すための最も重要な動物でした。農耕の神である神農が牛の頭(角)を持つのは、「農耕の象徴」そのものであるためです。
炎帝との同一視:神農は太陽の神である「炎帝(えんてい)」とも同一視されます。南方の「火」や「熱」のエネルギー、そして生命の力強さを表すシンボルとして角が表現されています。
2. 伏羲の角:龍と王権の象徴伏羲は、文字や八卦(占い)、漁撈などを発明した「人文の始祖」とされる神です。一般的には妹(または妻)の女媧とともに「人首蛇身(じんしゅじゃしん)」(頭が人間、身体が蛇や龍)の姿で知られています。
「角の形状:絵画や文献により異なりますが、人間の頭から2つの肉角(肉の隆起、または小さな角)が生えている姿、あるいは龍の頭部そのものとして描かれます。
角の持つ意味:龍(神聖さ)の象徴:伏羲の身体は「蛇」だけでなく「龍」としても表されます。
中国神話において龍は最高の神獣であり、その頭に生える角は「超常的な知恵」や「天とつながる力」の象徴でした。
聖王の身体的特徴:古代中国では、優れた王や神は「凡人とは違う奇異な身体(聖痕)を持つと信じられていました。伏羲の頭の突起(角)は、彼が「天から選ばれた偉大な統治者」であることを視覚的に示すシンボルです。
まとめ
神農:牛の角(大地を耕す農業の力、豊穣の象徴)
伏羲:龍の角(天の理を知る高い知恵、王権の象徴)どちらも単なる怪物としての角ではなく、人類に文明をもたらした「神聖なシンボル」として角が描かれています。
これらの記述は、袁 珂 のほか、
レファレンス協同データベース
また、『日本大百科全書』(小学館 1989)と、wikipedia 情報によるようだ。
牛や竜にこじつけるのは違うように思うが、角で、常人と違う存在だということを表しているということは了解できる。
下のサイトの記述に驚き入りました。www
上古十二正神(BaiduWiki)
盤古
帝俊
東皇
伏羲
女媧
神農
軒轅
蚩尤
祝融
共工
燭龍
天呉
「以上、十二人の神話上または歴史上の人物は、現代の無学で妄想にふける者たちによって「上古十二正神」に帰せられており、実に不敬千万である。」
※BaiduWikiはこの2026年1月から提供開始された、百度百科Baidu Encyclopediaの翻訳版
今まで主に西洋の角のある神々を見てきた・・
アンモン貝のようなゼウスの角。鹿の角のケルンノス。角の聖性(栄光)、モーセの角・・・・
2015k/tuno_mose.html
このページの
最後のモーセの角は、伏羲や神農の角に似ていますね。
フランスのディジョン(2019年6月15日)
モーセの井戸
神と怪物
『中国の神話伝説』を読む
まえがき(china/2026index.html)