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唐草図鑑

西洋の芸術(中世)

2014年にざっと読んだ新潮社の「とんぼの本」の3冊であるが、フィレンツェ→アッシジ篇以外、よく見ていないので、ここで、纏めておきたい。Amasonに、以下でも引用する、長い「出版社からのコメント」が載っていたので驚いた。 旅に出たくなる紹介だ。

イタリア古寺巡礼


2010年9月刊・2011年9月刊・2012年11月刊

「イタリア古寺巡礼 ミラノ→ヴェネツィア 」 (とんぼの本)


「イタリア古寺巡礼 ミラノ→ヴェネツィア」
著者 金沢 百枝/ 小澤 実/
叢書名 とんぼの本
新潮社 2010年09月
建築-イタリア 教会建築 美術-歴史-中世
サイズ】21cm 【ページ数】157p 【価格】\1,870
内容紹介 美術も歴史も、イタリアは「中世」がおもしろい! 世界遺産からアルプスの隠れ里まで、北イタリアの12の聖堂を訪ね、その見どころと逸話を紹介する

◆十字軍、カノッサの屈辱、マルコ・ポーロ・・・イタリアは「中世」がおもしろい!
◆美術と歴史でめぐる旅・・・ミラノ、ヴェネツィア、ラヴェンナほか、世界遺産からアルプスの隠れ里まで、北イタリアの12の中世教会を訪ね、美術の見どころと歴史の逸話を紹介。十字軍、カノッサの屈辱、マルコ・ポーロなど、北と南、東と西の文化が交差した中世の北イタリアは、ヨーロッパの原点だった。
◆中世ヨーロッパの教会をめぐる「古寺巡礼」シリーズ第1弾!

目次

ミラノ 中世的世界の幕開け
パヴィア 看板建築の起源
チヴァーテ 山上に残された絶品
ヴェローナ ロマネスクとジュリエット
アッピアーノ アルプスの小聖堂
チヴィダーレ・デル・フリウリ 古代と中世のかたち
ヴェネツィア 寄せ集めの聖地
トルチェッロ 聖母の島へ
ポンポーザ 平原に聳える名塔
ラヴェンナ モザイクと東ローマ帝国の栄華(✳ラヴェンナ)
モデナ 教会建築のお手本 (✳モデナ)
パルマ 中世とルネサンスの競演

今、一番、北イタリアに行きたいと思っている。ラヴェンナとモデナには行っているいるが、次はパドヴァあたりに・・と思っていたがどうだろう。 (20210823現在渡航不可)


Amazonによる歴史紹介


◆『週刊新潮』2010年10月7日号、『芸術新潮』2010年10月号に紹介記事掲載!(以下は『芸術新潮』より)

掲載した写真はどれも北イタリアの中世美術だ。ヨーロッパ史における「中世」は476年(西ローマ帝国の滅亡)から1453年(東ローマ帝国の滅亡)だが、イタリア史では568年(ランゴバルド人の占領)から1498年(イタリア戦争を始めたフランス王シャルル8世の歿年)とされる。
「ヨーロッパ」というものは中世に生れた。おもな舞台は北イタリアだった。ゲルマン系のランゴバルド人はハンガリーから侵入し、ミラノ近郊パヴィアを首都とした。彼らが統治に用いたのは、古代ローマの法制度と、キリスト教の信仰生活。キリスト教への改宗は、「蛮族」が「ヨーロッパ人」になるための切符のようなものだった。
774年、フランク王国(フランス・ドイツ)のカール(大帝)がランゴバルド王国を滅ぼし、「イタリア王」となる。
1155年には神聖ローマ皇帝(ドイツ王)フリードリヒ1世バルバロッサが、やはりイタリア王としてパヴィアで戴冠した。
一方、同じ北イタリアでもアドリア海に面した商都ヴェネツィアは、地中海の大国だった東ローマ帝国(ビザンティン帝国)と関係を深める。それは商略でもあった。ヴェネツィアのトルチェッロ島のモザイクはビザンティンの職人が手がけた。サン・マルコ大聖堂では、悪名高い第4回十字軍(1202〜04)が略奪してきたビザンティンの宝物が見られる。
このように、中世の北イタリアでは北と南、東と西の民族・文化が交錯し、キリスト教によって融合した。それが「ヨーロッパ」だった。
そこで生れたキリスト教美術が、「ヨーロッパ美術(西洋美術)」の原点となる。 その美術は生れたばかりなので、まだ決りごとも少なく、多様で、自由で、奔放だった。
教会の「実用品」として、人々の心に(眼や頭ではなく)いかに響くか╶╴そのことに一途な美術だった。そんな北イタリアの中世美術の魅力を紹介する本『イタリア古寺巡礼 ミラノ→ヴェネツィア』が刊行された。
著者は美術史家(東海大学准教授)の金沢百枝さんと歴史家(名古屋大学研究員)の小澤実さん。中世ヨーロッパの聖堂をめぐるシリーズの1冊目で、ラヴェンナ、パルマ、ドロミテその他、北イタリアの12の教会を訪ねている。

「イタリア古寺巡礼 フィレンツェ→アッシジ 」 (とんぼの本)


「イタリア古寺巡礼 フィレンツェ→アッシジ 」
著者 金沢 百枝/ 小澤 実
叢書名 とんぼの本
新潮社 2011年09月
建築-イタリア 教会建築 美術-歴史-中世 その他
【サイズ】22cm 【ページ数】126p 【価格】\1,760

内容紹介 美術も歴史も、イタリアは「中世」がおもしろい! トスカナ、マルケ、ウンブリアというイタリア中部3地方の10の聖堂を訪ね、その見どころと逸話を紹介する。

こちらの本については別に、「アダムの名づけ」に限って、2014年のまとめ頁がある(※)

目次

◇はじめに ・中世を照らした光
◇フィレンツェ ・眺めのよい聖堂 サン・ミニアート・アル・モンテ修道院聖堂
◇ロメーナ ・ロマネスク日和 サン・ピエトロ教区聖堂
◇ピサ ・奇蹟の広場 サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂
◇シエナ ・聖母に護られた町 サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂
◇モンタルチーノ ・簡素な楽園 サンタンティモ修道院聖堂 
◇マッサ・ マリッティマ ・アヒルと魔女 サン・チェルボーネ大聖堂
◇アンコーナ ・東方の香り サンタ・マリア修道院聖堂  
◇ジェンガ ・かくれ里の名作 サン・ヴィットーレ・アッレ・キウーゼ修道院聖堂 (無限を象徴する表す文様が残るということ)
◇フェレンティッロ ・のどかな渓谷 サン・ピエトロ・ イン・ヴァッレ修道院聖堂)
◇アッシジ ・洗われる中世美術の宝庫 サン・フランチェスコ聖堂
◇コラム「旅先で食べるなら」 1 フィレンツェ 2 シエナ 3 マルケ地方 4 ウンブリア地方

内容(「BOOK」データベースより)
フィレンツェでいちばん眺めのよい聖堂は?ピサの斜塔はいつ傾いた?
シエナはなぜ「聖母の町」なのか?
この本は、中世ヨーロッパの美術と歴史を案内する「古寺巡礼」シリーズの2作目です。
トスカナ、マルケ、ウンブリアという、イタリア中部3地方の教会を訪ねました
。詩人ダンテ、画家ジョット、そして聖フランチェスコ―イタリア史に輝く偉大な3人は、いずれもこの時代、この地域で活躍しました。
世界遺産から知られざる美しい村まで、トスカナの教会をめぐり、郷土料理を味わったあとは、心洗われるアッシジの丘へ。教皇が主導し、ヨーロッパ中から優れた芸術家を集めたサン・フランチェスコ聖堂の建設は、中世最大のアートプロジェクトでした。

出版社からのコメント

◇「古代復興」という考えはけっしてルネサンス期に特有の概念ではありません。中世人も、古代ローマに憧れを抱き、彼らなりの方法で「ローマ風」の建築や美術をめざしました。(P19/フィレンツェ) ◇古代ギリシアは三つ、古代ローマは五つしか柱頭の種類はありませんでした。こうした自由な造形は、ロマネスクの革新のひとつ。天井がさほど高くないロマネスク聖堂ならではの意匠で......。(P28/ロメーナ)
◇塔は1173年、海戦の勝利を記念して建てられました。町の威信をかけた普請ですから、建設途中で傾いたのは大誤算。原因は地盤です。(P38/ピサ)
◇メディチ家の治世の頃(16世紀)は、8月10日の聖ロレンツォの祝日に、なんと市民にステーキを振舞っていたそうです。(P42/フィレンツェ)
◇アルプス以北では一世を風靡したゴシック建築も、イタリアでは流行りませんでした。シエナは例外です。(P50/シエナ)
◇トスカナの代表的風景として世界遺産にも登録されていますが、これは、中世以来、森の伐採、開墾、土壌改良など、「善政」によってつくりあげられた風景なのです。(P65/モンタルチーノ)
◇描かれた木には、25の男性器がたわわに実っています。女たちは収穫中。(P74/マッサ・マリッティマ)
◇キリスト教とユダヤ教の長きにわたる対立を思いおこせば、町の守護聖人がユダヤ人であるなどは耐えがたいのではないか。そう思うのは、現代人たるわたしたちがもつステレオタイプな価値観......。(P87/アンコーナ)
◇山の幸の代表は「ウサギのポルケッタ」。ポルケッタの語源は「ポルコ=豚」。本来は豚に香草を詰めて丸焼きにする中部イタリアの伝統料理ですが、マルケではウサギでも作ります。(P94/マルケ地方)
◇しかし「カノッサの屈辱」以後、皇帝と教皇の対立は緩和されるどころか、激化の一途をたどった。(P 105/フェレンティッロ)
◇こんな冗談があります。「聖フランチェスコが墓から起きてきて、豪華な聖堂を見たらどう思うか」。卒倒するに違いないと言うひともいますが、私はそうは思いません。(P 120/アッシジ)

「イタリア古寺巡礼 シチリア→ナポリ」 (とんぼの本)

イタリア古寺巡礼 シチリア→ナポリ
著者 金沢 百枝/ 小澤 実/著 オザワ,ミノル
叢書名 とんぼの本
新潮社 2012年11月 件名
建築-イタリア 教会建築 美術-歴史-中世 その他 【NDC1】523.37
【サイズ】22cm 【ページ数】125p 【価格】\1,760
内容 (「BOOK」データベースより) 美術も歴史も、イタリアは「中世」がおもしろい! シチリア、カラブリア、プーリアなど、イタリアの南部を訪ね、ヴァイキングの末裔が残したユニークな美術・建築物の見どころと逸話を紹介する。

内容(「BOOK」データベースより)
シチリアの壮麗なモザイク、
マテーラの知られざる洞窟教会、
プーリアの愉快なロマネスクと名王フリードリヒ2世の城
― 南イタリアの中世を旅する。
モモ先生が案内する驚異と微笑のキリスト教美術

パレルモ(Palermo「アラブとノルマンの都)、エーリチェ(Erice「お菓子とヴィーナス」)、スティーロ(Stilo「キノコのような概観」)、マテーラ(Matera洞窟住居)、オートラント(Otranto)、ブリンディシ(Brindisi)、トゥラーニ(Trani)、 カステルデルモンテ、ナポリ(Napoli「素敵なカオス」)

「ナポリを見て死ね」といわれるが、今のところ、旅に出られるようになっても、南イタリア・シチリアはちょっと行きかねる。
ヴァーチャル探訪地。

イタリアのロマネスク建築「教会の怪物たち━ロマネスクの図像学

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