唐草の根源をもとめて

ジェド柱とは

古代エジプトの神話

吉村作治さんによる紹介

古代エジプトは宗教的な世界で
キリスト教のもとであるユダヤ教の出所である

神話分類の試み(イギリスの歴史学者S.H.フックによる)
1儀礼神話
2起源神話
3祭儀神話
4威信神話
5終末神話

古代エジプト神話の中にはおびただしい数の魔術が描かれている
その中で最も人々の心をうち、また古代エジプト人の宗教概念を形作ったものは
おそらくオシリス神話に語られているイシス女神の奇跡だろう

この物語の原型は、
古王国時代、第五、六王朝のピラミッド・テキストに記されている

紀元1世紀から2世紀のギリシャのプルタルコスは、
オシリス神話をよりわかりやすくまとめ て書き残している

ファラオと死者の書―古代エジプト人の死生観
(小学館ライブラリー1994)


ジェド柱のことがかなりまとまってかかれていたので、
まとめたいが、まず、エジプト神話の概説として目次確認から。
ちなみに、 あとがきにいわく

子供の頃から考古学や歴史学のような分野での
科学的な真実の追い方
呪術や魔法、占いなどのオカルト的な方法で真実を追うこと
両方に興味を持ち、どっちつかずの態度で今日まで来てしまった。
こうした態度への反省もあり、いつの日にか後者をまとめることにより、
気持ちの決着をつけたいと考えていた
わたしはこの分野をクロデミーと名づけ、アカデミーと区別している

手をつけてみて思ったのはやはりやめておけばよかったということであった
資料が少ないことだけではなく、それが矛盾しておりまとまらないのである。
オカルト的なものを科学的に分析、解説する事は達成できなった
しかし・・・(略)

・・ということであるが・・、なるほど・・・(^_^;;

目次によれば


第1章 エジプト魔術の歴史

最初の魔術師たち
霊との交流
神神の登場
神をも操る無限の魔力
黒い魔術の出現と伝播(
アレクサンダー大王とシーザー
エジプトのモーゼ
魔術師ジャジャ・エム・アンク
死者への秘儀
jed
スカラベ 第2章 神話の中の魔術
神話分類の試み
メソポタミアとエジプト
上下、二つのエジプト
冥界の王オシリス
イシスの秘蹟

ホルスとセトの争い
神話の深層
ラー神と天空の船
悪魔アポピス
原初の混沌
ファラオと太陽神
神々の人間らしさ
第三章 母なる神・イシスの正体
隠された名を知るもの
戦いの女神セクメト
ホルスとセト
母の執念
三神の宿命
不可解な行動
イシスは魔女だったのか
外国へ広がった信仰」
イシスからマリアへ
第四章 再生の呪術

生と死
死者の呪文
ピラミッド・テキスト
旅の案内書
ミイラ包帯巻きの儀式
活力の再生
ウル=ヘカ
第五章 魔力の宿る護符

動物の形
死者を守る護符
良心を示す心臓
スカラベ
生命の標ジェド柱 ※jed
イシスの締め金
ホルスの眼
枕とハゲタカ
人頭の鳥
天界へのぼる梯子
神の階段
ヘビとパピルス
自然の営み
gold jed

パピルス

第六章 パピルスに記された不思議


ヒエログリフの解読
文字の神秘性
サトニ・ハーキム王子の物語
ネフェルカプタハの魔法
書物の魔力
知性すぐれた者
予言
夢判断
聖書に残る夢解き

第七章 占星術・錬金術・悪魔

デンデラの天体図
シリウスが知らせる新年
神の星座
宇宙観
月と太陽
占星術の起源
ヘルメス哲学と錬金術
アレキサンドリアの知性
宇宙発生論
ヘルモポリスのトト神
技術と万能薬
アラビア人に受け継がれた技術
悪魔的な存在となる死霊
エジプトの悪魔的存在
怪物アポピス※wadjet 


オシリス神話(王権再生神話)

ヘリオポリス(都市の名前)の創造神話によると
原初の高神、すなわち創造主はアトゥム(完全なるもの)
彼があきらかな形をとるとき、至高なる太陽神ラーとなる
アトゥムは、オグドアドと呼ばれる原始の混沌の中から生まれた
オグドアドは四匹のヘビ、四匹のカエルという動物の姿であらわされた
アトゥムによって神々や秩序が生み出された
アトゥムは
空気や大気の女神とともに
天界の女神ヌゥトと大地の神ゲブを創造した。

ヌゥトとゲブの間に
オシリス、ハロエリス、セト、イシス、ネッフティスという神々が生まれ、
オシリスはイシスをセトはネフティスをそれぞれ娶った。

オシリスは地上の王となって人間に農耕を教え 28年、善政を行った。
弟のセトの策謀で、オシリスは箱の中に閉じ込められてナイルに投げ込まれた。
イシスは夫の死体を捜しに出かけ、
地中海のビブロスにたどり着いてそれを探し当てた。

プルタルコスによると、
箱が浜に打ち上げられた時、
傍らに一本のイチジクの木が生え
オシリスの入った箱を包んでしまった。
ビブロスの王は、このイチジクの木の美しさに魅せられて、
その木を宮殿の柱にするように命じた。
(⇒※イチジクの木)
ビブロスに着いたイシスは
夫が宮殿の柱の中にはいっていることに気がついて、
ビブロスの王にその柱を下付されるように懇願した
オシリスの遺体をもってエジプトに帰ったイシスは
遺体をよみがえらせようとと祈った。
オシリスの母ヌゥトは既に腐敗しているオシリスの体の輪郭を整えなおし、
再びその心臓を活動させた
オオシリスは妻の愛で、眠りから醒めたのである。
イシスは夫の体の上に鷹のように腕を広げて覆い被さった。
そのときイシスは妊娠し、やがて息子のホルスを生んだ。
このことを知ったセトはまた
オシリスを見つけ、今度はその体を十四に切りきざんで
ナイル川にばら撒いてしまった。
イシスは再び夫の体を求めてナイルを探し回り、
一つ発見するごとにその町に墓を立てていった。
そして発見した断片をつなげあわせ、再び生命を回復させる魔法の儀式を行い、
オシリスの蘇生に成功した。
以来、神々は、オシリスが二度と死ぬことがないように冥界の王とした。

「魔術」
錬金術師たちの聖典であったヘルメス哲学の中に
古代エジプトの思想の影響が強く見られる


金属を金に変える薬は人に用いると不老不死の薬になる
この薬を開発する能力を「賢者の石」とよんでいた
黄金色の真鍮は金の一種と考えられた ⇒ヘルメス哲学

大英博物館の記述 確認

http://www.ancientegypt.co.uk/gods/index.html
Anient Egypt(大英博物館) にある神話記述は以下の程度です・・


At first, there was only Nun. Nun was the dark waters of chaos.
One day, a hill rose up out of the waters. This hill was called Ben-Ben.
On this hill stood Atum, the first god.
Atum coughed and spat out Shu, the god of the air, and Tefnut,
the goddess of moisture.
Shu and Tefnut had two children. First, there was Geb,
the god of the earth. Then, there was Nut, the goddess of the sky.
Shu lifted Nut up so that she became a canopy over Geb.

Nut and Geb had four children named Osiris, Isis, Seth and Nephthys.
Osiris was the king of the earth and Isis was the queen.
Osiris was a good king, and he ruled over the earth for many years.
However, everything was not well.
Seth was jealous of Osiris because he wanted to be the ruler of the earth.
He grew angrier and angrier until one day he killed Osiris.
Osiris went down into the underworld and Seth remained on earth and became king.
Osiris and Isis had one son called Horus.
Horus battled against Seth and regained the throne.
After that, Horus was the king of the earth and Osiris was
the king of the underworld.
The End

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