葡萄唐草文の文化史

参考文献から「海獣葡萄鏡の誕生」

ハオマ(Haoma)とは

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me「海獣葡萄鏡への旅立ち━プロローグ」を読む箇所で、 「 ハオマ?ハマオだと思っていました・・」の部分追記
これは全くの勘違いの誤記で、百科事典でもしっかり「ハオマ」でした。

《「海獣」とは》
フリードリッヒ・ヒルト説では、
ペルシアで葡萄のような植物であるハオマ(Haoma)が、中国に 「 海馬」(Hai-ma)と伝えられた

ここでまず Wikipediaを参照

ハオマ (Haoma)とは、ゾロアスター教において重視される神酒。
この名はインド神話のソーマに対応し、インド・イラン共通時代にまで遡る 古い信仰に基づく。 ハオマ草を搾って造る酒であると伝えられるが、早くからその実物は手に入らなくなったようで、 儀式ではザクロの枝などで代用されている。


me「ハオマ」について、今まで見てきた文献での言及部分を復習すると
聖樹・ 聖樹文様          (平凡社百科辞典 長田玲子)

「生命の樹」を典型とする聖樹は世界各地で 装飾文様として使われている。 イランではハオマと呼ばれたがこれは葡萄だとされる。 聖樹は多くは聖獣や女神を伴った形で 装飾文様に使われる。


(ヨーロッパ文様辞典より)

古代ペルシア「聖なる樹」 (ハオマ) 聖樹を中心に動物が左右対称に置かれる構成。 その木の下は聖地や楽園を意味し、 また聖樹は単独では生命の樹として 使われ、イスラム美術の文様で重要なモチィーフ。

(⇒生命の木(聖樹文様)

meこちら葡萄の木ということになっていた・・・
なお、森豊さんの「樹下美人 シルクロード幻想」小峯書店 (1967年)であるが、こちらも、イランの豊穣の女神アナーヒタ―の泉に生えている「ハオマ」という聖樹を、諸説あるがブドウという説が強いとしている。
(p170) このハオマは黄色や金色をし、高い丘の上に枝を広げて甘く匂い、また「ハオマ」の語源「フウ」は絞るということで、共にブドウとその酒を表現するということである、という。

ソーマ

meWikipediaで「 ゾロアスター教の神酒ハオマと同起源」とされるインドのの方、西岡直樹さん訳の「ネパール・インドの聖なる植物」(T.C.マジュブリア著)の方、葡萄は出てこない。 謎の植物。

(p46)サンスクリット語でソーマと呼ばれる植物はヒンドゥーの神話では非常に重要な植物。しかしこのソーマに当たる現存の植物種を確定することはできないというのが、多くの学者の意見。
まず最初にに天国のインドラ神の庭に栽培された
インドラの英雄的行為は、すべてこの草の根から抽出された汁の力のおかげであった。
この植物は人に活力と永遠の命を与え、インスピレーションを与える
シャエーナーという名の鷲がこの地上にもたらし、 その後、ムンジャーヴァタ山に生えた
ソーマには神がかった力を引き出す、収斂性の麻酔効果のある液が含まれ、ミルクやバター、大麦、水などと混ぜて神々にささげられた
後にソーマに代わってスラーという米から作られる酒が一般にのまれるようになり、ソーマは上位カーストの限られた人びとのための飲み物となった
ソーマを植物の王とした

(p49)このヴェーダ時代の植物、ソーマをなんの植物種とするかは、いまだ論争の的になっている。
これに当たる植物はすでに失われ、神話の中にのみ存在するというのおおかたの見方である。
幾人かの植物学者やアーユル・ヴェーダの学者たちは、
ソーマ・ラター(ソーマのつる草)
マオウ科のEphendra gerardeana、
ガガイモ科のSarcostemma acidum、
ゴマノハグサ科のオトメアゼナBacopa monnieri、
ミカン科のヘンルーダRuta graveolens等に充てている。

(上に挙げられている上の3つの植物を検索します)

1.エフェドラ・ゲラルディアナ
マオウ科のEphendra gerardeanahttp://www.botanic.jp/plants-aa/ephger.htm アルカロイドのエフェドリンが含まれ、漢方では葛根湯などに含まれる「麻黄(まおう)」の原料

...

2. ランダムハウス英和大辞典ではhao・maは
葉のないガガイモ科の蔓つる植物 Sarcostemma acidum;インド東部産;酸っぱい乳状の液を出す.
(また homa)〔ゾロアスター教〕ハオマ汁http://ja.w3dictionary.org/index.php?q=sarcostemmaでは こちらがHaoma
genus sarcostemma 属Sarcostemma :多肉subshrubsやブドウ;熱帯亜熱帯インド
多肉性の亜低木またはつる植物 (succulent subshrubs or vines)

...

3.オトメアゼナBacopa monnieri、英名Indian Pennywort
「化学構成:アルカロイドのBrahmineを含有し、Strychinine と似た作用を持つが、毒性はこれより低い。」 (※http://ayurkalari.blog107.fc2.com/blog-entry-522.html

4.ヘンルーダRuta graveolens。「ヨーロッパではむかし、魔除けや興奮剤などの薬用に、またその臭いから虫よけにも使われてた。」
(※http://www.weblio.jp/content/Ruta+graveolens

me・・・というわけで、上の2番目をよく見ると、葡萄が一つも出てこないわけでないのがわかったのだが、項目や訳語としては出ていなかったと考える


me ここで別件、海馬というと脳内の記憶関係の部位のことだったのではないかと思い、見ると、Wikipediaに項目あり。脳の海馬というのは、とタツノオトシゴ、別名海馬(英Seahorse )と形が似ていることからのようだ。


Gaokerena

(ペルシア神話)
http://en.wikipedia.org/wiki/Gaokerena

In Persian and Iranian legends, the mighty Gaokerena was a mythic Haoma plant that had healing properties when eaten and gave immortality to the resurrected bodies of the dead.
(ペルシア・イラン神話のGaokerena=ハオマ)
The juice from its fruit gave the elixir of immortality.
(その果汁は不老不死の薬)
The name Gaokerena means "ox horn".(Gaokerenaという名は、 "牛角"を意味)



【ミトラス】 Mithra==以下引用===========
http://homepage3.nifty.com/banmaden/persia.htm)出典 不明

ミスラ。ミトラスというのはラテン語での名前。アフラ・マズタの息子とされ、闇を追い払う者、すなわち太陽が昇るのに先立つ光を体現する者です。宇宙の秩序を創造せる二柱の神としてそもそもはアフラと並び立つ存在であったとも言われます。大変古い神で、契約を守護するもの。
後に、ハオマを用いる秘儀で中心的な役割を占め、ローマではむしろミトラを主とするミトラの秘儀として広まります。
ローマにおいてはこの秘儀で雄牛が生贄に捧げられました。 ミスラは「征服されざる太陽の誕生日」である12月25日に、太陽神とその母との結びつきにより、また一説には天界の父が下した稲妻によって感応した創世の岩から生まれた。
これは羊飼いと、捧げものを携えてきた賢者(マギ)によって目撃されました。
天に戻る前に黄道十二宮にあたる十二人の弟子と晩餐を取り、これを記念してミスラの信者は十字の印のあるパンの聖餐を取るようになりました。これらの特徴の多くが、後にキリスト教に取り入れられています。


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